エアゾールは容器、バルブ、アクチュエーター、噴射剤の大きく4つの材料によって、構成されています。
エアゾール製品はすべて内圧を有するため、容器は内圧に耐える耐圧性と、内溶液が洩れない機密性が条件になります。
※1圧縮ガスを用いた製品については220mlまでの容器が使用できる。(エアゾール業界自主基準)
アクチュエーターはバルブ本体と連結し、内容物を放出させるための作動部の総称です。
その役割は、エアゾール製品の噴射量、スプレーパターン、噴霧粒子径、噴射圧等の特性に影響する重要なものです。
アクチュエーターには大きく分けて霧やジェット状に噴射させるための『ボタン』と泡沫状に噴射させるための『スパウト』があります。
噴射剤は「液化ガス」,「圧縮ガス」の2つに分かれます。
液化ガスは以下のような特徴をもっており、エアゾールの噴射剤としては主に液化石油ガス(LPG)とジメチルエーテル(DME)が使用されています。
種類 | 液化石油ガス(LPG) | ジメチルエーテル(DME) | HFO-1234zE |
---|---|---|---|
特徴 | エアゾール噴射剤としてはブタン、プロパンの混合物で使用されている。 日本で消費されるエアゾール用噴射剤の70%を占めている。 |
水との相溶性に優れ、非常に大きい溶解力を持っている。 水に対するジメチルエーテルの溶解度は約35wt%です。 |
2010年より使用が開始されており今後、エアゾール用噴射剤として期待されている。 燃えにくく海外では不燃性ガス扱いとなっている。 |
用途 | ヘアフォーム、ヘアスプレー、空間消臭剤、潤滑剤 | ヘアスプレー、芳香剤、殺虫剤、塗料 | 一液性フォームなど |
圧縮ガスの持つ以下のような特徴から、液化ガスとの差別化を図り使用される場合が多くなっています。
エアゾールの噴射剤としては炭酸ガス(CO2)や窒素(N2)が多く使用されています。
種類 | 炭酸ガス(CO2) | 窒素(N2) | 亜酸化窒素(N2O) |
---|---|---|---|
特徴 | 洗顔フォーム ヘアトニック |
化粧水 傷薬 |
食品 |